グッドジョブ本人

丁寧に生きている記録

3月15日のふたりの女

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とんでもない日だ。私が好きな女性シンガーソングライター、吉澤嘉代子と大森靖子がどっちも3月15日にニューアルバムをリリースした。

吉澤嘉代子の「綺麗」を聴いたときのファーストインパクトは、大森の「ミッドナイト清純異性交遊」を聴いた日にずっと彼女のことしか考えられなかった程の衝撃とそっくりだった。しかも作品を掘り進めると、ふたりとも人を喰ったようなフィクション劇を展開したかと思えばいきなり「それ…な!」とこちらの感受性を一本釣りする情感な言葉も投げてくる攻撃パターンが似てると感じた。しかもどちらも街としての東京をモチーフにした歌を作ってて、激烈に良いってとこもそうだし、大森がサンプラザ公演で私の目の前を走り抜けたら吉澤はリキッドのフロアを闊歩して私を驚かせるって過活動ぶりもそう。ふたりはなんだかとても似ている。

吉澤のニューアルバム「屋根裏獣」は、1曲目にすっとんきょうな演奏で驚かせて2曲目からひたすら寓話的な歌詞とオールドポップなサウンドでひたすらに振り回してくる小気味よい作品。そして作品ごとにどんどん生身の人間らしさが表に出てくるって傾向は今作にも感じて、特にラスト曲は語り手の自分語りみたく質が違っているのが妙にあとに残る。

そしてもう一方のいわくつきタイトル「kitixxxgaia」は、1曲目に神様という設定とダイジェストみたいな曲展開で驚かせて以降ずっと大森靖子さんお久しぶりです大好きです!!!と言わせてくれる仕上がり。今回もエイベックスの盛り盛りなサウンド(サイバートランス以来じゃないのってシンセ音まで入ってる)と地元に既存アイドルフレーズにとノンフィクションすぎる言葉たちで構成した物語でぶん殴ってくる痛快なアルバムだ。どっちの作品も長く楽しめそうで本当にありがたい。

私は2人のファンであると同時に、いつのまにかこんな感じで常にふたりを並べて見ている。昨年、憧れていた人が亡くなった週の金曜に彼女たちが東京でツアーファイナル公演を行うと知ってからは特にそう。2017年3月になった今、ネットでは相変わらずファンキーな出来事が起こってるし、私自身もずいぶんアレな状態で今日この頃をやらさせて頂いております。そういうタイミングで偶然にもふたりがアルバムを放り込んでくれた。聴きますよ、聴きますとも。