グッドジョブ本人

丁寧に生きている記録

文学フリマ、襲いかかる文字をかきわけながらの交流体験

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「500円です。けれど、もし明日のことを教えてくれたら100円引きにしますよ」。唐突に言われて面食らったのと、まさに明日に対して最高にイヤイヤ期だったため拒否したんですよね。ってのを「ちょっともったいなかったかな」と反省するゴールデンウィーク最終日、文学フリマ東京の話。

コミティアで作り手直送の作品が面白いと知り、いろんな即売会に出向こうと考えてたら見つけたので出向いたのだけど、実際のところ文フリはだいぶ消耗した。まずマンガと違い、売られている文を検討するための試し読みが難しい。しかもティアと違って、きちんと製本されたものが多く1冊1冊もそれなり。そして、できる限りの検討を経て買ったものを読むと、いくつかはこれブログでいいのでは…という「テーマ<自分語り」のカルマ特盛りのきついやつだったりして。ようやく読み終えてこれを書いているけれど、ほんと疲れた。

全体的にそういう感じだったので、本のどうこうより冒頭のやり取りみたいなことを新鮮に覚えている。上の話はいつか床子@出版ユカコが匿名の13人に「最良の1日の食事」を尋ねたインタビュー集「別人帳」を買った際のもので、聞かれたときは正直「は?」と思ったけど、読み終えた今は納得がいく。選りすぐりの誰かの話が丁寧にまとめられた「別人帳」は、おそらく地道なヒアリングを重ね、厳選されたインタビューで形になったと思える読み応えのあるものだった。

ほかにも入手時に対話を求められたときがあった。寛野ひろみ@遊骨文庫の「不登校・ひきこもりからインターンへ 母が息子に学んだ六年半」は、ブースに行ったら筆者から「お代は結構です。その代わり、どうしてこちらに立ち寄って手に取ろうと思ったかを教えてくださいませんか?」と言われた。タイトルどおりのヘビーな内容を綴って世に放ったのには、おそらく彼女の「知ってほしい」「聞いてみたい」を満たしたかったからなんだろうなと思い、不思議な入手体験ができて新鮮だった。

即売会はとにかく苦手だ。人が多いのはいやだし、物色する様を見られるのが苦手だし。試し読みしながらがっかりするところなんて申し訳なくてしょうがない。それでも足を運ばせるものがあって、次回もきっとそういう感じになってしまうはずだ。

 

いないを知る儀式 〜 BOOM BOOM SATELITESラストライブ記

川島道行の逝去により終幕となったBOOM BOOM SATELITESのラストライブ「FRONT CHAPTER - THE FINAL SESSION - LAY YOUR HANDS ON ME SPECIAL LIVE」は、良し悪しの軸とは別のとこに触れる、とても不思議なステージだった。

ライブ序盤はライブが行われるステージ前の紗幕に川島(の生命)に見立てた映像が映し出されるパフォーマンス内容だった。1曲目「LAY YOUR HANDS ON ME」で小さな火種が川島の立ち位置で燃え、それは恒星やCGへ。続く曲でも川島の声に合わせてビジュアライザの線が震えたり、彼のシルエットが光の粒になって散らばったりと、あらゆる映像表現を精一杯に用いられる。どれも生き物らしさを表現するための力技のように感じた。

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このライブ前後、2つのライブを思い出してた。ひとつはライジングサン2005にて佐藤伸治の代わりにキヨシローやUAらがボーカルを務め、意外性・クオリティ・ストーリーすべて百点マイ生涯ベストアクトのフィッシュマンズ再始動ライブ。もうひとつはHIDEがホログラムで登場したX JAPAN再結成3DAYSライブ。どちらも「いない」をあらゆる形で埋めたライブで、どちらもめちゃくちゃ心底感動した。フィッシュマンズのときは各アーティストと欽ちゃんの思い遣りを痛いほど感じ、Xでは自分を含む我々が全力で補完したという共同作業のトリッピーな気持ちを味わった。

一方のブンサテ。音や映像にどれだけアイデアを投入されていても、ステージのマイクスタンドはやっぱり誰もおらず、不在が不在のままなんですよ。曲に合わせて再生される彼のボーカルトラックの音は控えめで、当然ライブボーカリストの役割は果たさない。過去に体感した2つのライブとはまるで異なる、最後、おしまい、別れ、不在が彩色されたというようなライブだった。

でも、だからこそ、こちらは「いない」をしっかりと受け止めることができた、自分にすら川島の存在感がようやく伝わるくらいに。そこから、その空白に対して「儀式的だ」と思い、ああ今日はそういう場なんだと思い込んだ。もうここは全力案件だと超久々にフロア最前方に突き進み、ライブ後そういや肋骨と足指のヒビ入っていたねってけっこう実感させてもらえた。

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ラストの「NARCOSIS」は、たぶん今後どれだけライブに足を運んでも二度と見られないような時間になった。中野雅之の頭の中にザブザブと潜水していく、心象風景完全再現ライブのような場所。それが数日経った今になってようやく「親友をおくるっていうのはこういうことなんだな」と腹落ちするみたいな、感傷をむき出しで突きつけられたような幕引き。こんなライブがあるんだな。

やっぱり足らなかったコミティア探訪 THE SECOND

GW後半、5月6日に行われた自主制作マンガ即売会COMITIA120に足を運んだ話。2月にも行ったから「さすがに四半期ペースでわざわざ行かんだろう」と思っていたのにこれだ。何か新しいものに会えるかもしれないというティアの魅力すごい。

前回は「手持ち2000円以下でいろいろガマンするハメに」「終盤入場で撤収ムードの会場」「カタログ買ってない=地図がなく手探り」というクリティカルなミスをやらかした反省があったので、今回は金と時間はなんとか確保したものの、突発で行くことにしたのでカタログ事前購入は断念した。りんかい線が天王洲、台場と停まるたびに乗客が“おれたち”だけに削ぎ落ちていく様子を楽しみながらビッグサイトに向かう。あの建物を前にすると、武者震いに近い気持ちが起こるのが好きです。

会場入り口でカタログを購入したら想像以上に分厚かったので、今回も読まずにトライすることにした。今回は「全ブース回って見つくそう」を目標に掲げる。

そんで最終的に購入できたものはこちら。

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前回以上にしっかり見たけれど、やっぱり全部はムリだった。というか毎回レイアウトが違うと知らず、前と同じルートで攻めたら真っ先に苦手なアダルトエリアに来てしまい、MPがケアルいけるか程度ぐらいまで下がったマンこと私。すごく混んでるのに各々が独自のルートを刻むので人とぶつかりまくることで見事にテンションが闇堕ちていった。これほんと慣れたい。

作品の方はというと、牛歩してたせいで目当てのにくまん子新刊やsuwasayakaのイラストエッセイが売り切れ。あと前回数百円分しか買えなかった松村(生活学習)の作品を買い占める気持ちで来たのに今回は出ておらず、前回多く感じたフリーハンド感のあるポップなイラスト作品がすごく少なかったのも残念。「どの人がどこにいるか」「今回は誰がいるのか」の予習は大事だと痛感した。てか雑誌じゃないわけだし一期一会なんだよなって改めてね…。

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よかった作品をいくつかピック。乳癌になった夢野かつき(鬼次元インチキ社)のエッセイマンガ「乳癌日記」は、カジュアルな描写ながらも具体的にガン発覚→治療の過程が記録されていてタメになった。その上、ここまでしっかり描き上げてくれることもそうだし、ヘビーなだけで話を終わらせてくれないユーモアや素直さっていう作者自身の身のこなしに愛着を感じてやまない。私は可能な限り会場に足を運んで、完結を一緒に喜びたいなと思っている。

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イラストレーター・スズキハルカの自作フリーペーパー集「うにぐらし」をまとめたもの。大好きな長谷川町子のエッセイマンガみたく、イラスト・テキスト・マンガがいい湯加減で紙面に肩寄せてて読むのが楽しい。静岡のローカルな飲食店情報ですら、話のうまい友人が説明してくれるみたいに「この人が薦めているのなら行ってみたいな」と思わせてくれる。

こういうスタイルのものを見ているとジュリー下戸のフリーペーパーも製本されねーかなと思うんだけど、こないだ「する」ってアナウンスがあったのでうれしい。

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ビレヴァン、やシンラにもグッズが出てるらしい村田エリーのイラスト集「NANKA IIKAN ZINE」。メシ×POPの着想一発で形にした感が小気味よかった。「食べるは好きだが品がなし」で馴染み深い私なので、DJみそしるとMCごはんみたく食べ物で遊ばれるとグッときてしまう。ていうかこの人おみそはんと組んでほしい。

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ツムラネオ(惰眠野郎ファイナル)「散歩の味がする」はコピー紙をホチキスで綴じた感じの本なんだけど、中身はユルっとしたキャラ×精緻なスケッチあるいは写真みたいな組み合わせで楽しませてくれる、アブストラクトな1冊で「ちゃんとした形のやつ作って!」と叫ばずにいられない。雑に見えるキャラもやり取りは軽妙で楽しい。

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マンガじゃないけど、こんなん買うしかなかった。何の変哲もない30代オッサン深神高広(みかんぱ清瀬店)がニコ動などでサバイバルやってみた動画を上げているカメ五郎に憧れ、ユーチューバーを志すという記録。パワポデザインとディスられそうなこの表紙のノリでトライアンドエラーの記録が語られていて、「再生数は…60回!!」とか太字で書かれているのには正直唖然としてしまう。

でも、「チャンネル登録者も始めて2桁に。」(ママ)なんて締める作者の今日現在のチャンネル登録者数なんと671なんですよマジか超増えてる。この行く末は見届けなきゃダメなやつだ。

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私はクリエイティブ職寄りのITにちょいちょいいる女装男子に対し「もっと磨きをかけてくれ」と叫びたくて仕方がないアカウントなんだけど、そもそもそういう方々の心理から知りたいな…というタイミングで目にしたので購入した上手詩織「女装文化の歴史(女装サブカルチャーの歴史)」。思ってた以上にギラついた実情が書かれており、セクシャルマイノリティの人セックスの話が唐突なのなんとかならんかーとぐったりしたものの、それをはるかに上回って好奇心を刺激する情報量にただただひれ伏す。全然読み切れてません。

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そして最後は、私をコミティアに連れてきてくれた(概念)にくまん子のイラスト集「泥の女通信」(名は体を表しすぎたイラストがいっぱいあって僕はこれのいくつかをTwitterで見かけたときになんていやな描写だ最高だしかもたくさんあるくださいくださいください大好き大好き大好きと叫んでたら先生が売ってくれたよやったね!!!)と、既刊本「よよの渦」。

「よよの渦」は男女の友情なんてねえ感じのくされ縁がこじれてるって内容で、私の好きなものがここに描かれすぎている恐ろしい1冊。私はこれを読んで何かえぐられてしまうような人のことが大好きだろうし、これを「ハハ、くだんね」と一蹴できる人も好き…!ということで試金石としていろんな人に読んでもらいたい作品ですこれ。

思い出おじさんを殺した「トレインスポッティング2」

ヘロイン漬けの若者がヒーヒー言いながら未来を選ぶ様子をコミカルでシニカルに描いた傑作「トレインスポッティング」の続編「T2 トレインスポッティング」が、ついに日本上陸した。私はいそいそ初日に映画館へ向かったら、期待以上の内容に「まさかこんな…!」と頭が沸騰。半日以上経った今も、異様に趣味が合う人に一目惚れして今ようやく帰ってきたところーみたいな興奮状態です。おれの人生は最高。

まず言っておくと、この作品は「単なる20年後」の話だった。作品は自分と同じ歩幅で97年から2016年に移動した。ユアン・マクレガーはピタピタのTシャツを着た丸坊主から目元のシワが際立つ重ね着おじさんになり、ほかのメンバーも、舞台となるエジンバラも、作中のテクノロジーなどなどもすべてがすべて等しく20年進む。で、そうしたさまざまなものたちを使い、ダニー・ボイルなど前回と同じ制作陣が同じ空気感の作品を作っている。あまりにも自然な経年変化は確実に狙って作ってるだろと思うくらい絶妙な湯加減のノスタルジー。懐かしいが確実に月日は流れていて、けれどもやはり懐かしいねってなる。

その上で、この作品は「完璧な続編」だった。上述の「トレスポ」然とした佇まいはもちろん、前作ラストから続けられるんかいと思ってた4人+ダイアンがものすごく自然な形で「T2」のキャラクターとして動き、前回見せなかったそれぞれの身の内を今作の新要素としてたくさん見せてくれる。少なくともストーリーとしては「T1」「T2」が並んで初めて「トレインスポッティング」が終わる、といっても過言じゃないようなしっかりした筋書きが、鑑賞後の満足感をしっかりと与えてくれる。

でも、「T2」がヤバいのはそんなノスタルおじさん大満足要素だけじゃない。それをなつかしいねえよかったねえと話すだけの、脳に脂肪がつきまくったex.シネマライズちゃんを徹底的にぶちのめしてくれるところだ。

「T2」は映像、音楽にエディットをかけまくり、人物とストーリーをねじりまくるおなじみの手練で徹底的に「T1」とそのシンパの首を締め上げていった。トレインスポッティングと言えばひたすら現代社会を敵にしていたのに、まさか愛好家、こっちにまで牙を向けてくるかよ!と、印象的なシーンを目にしてひたすらざわざわし、ラストシーンで前作とは真逆の、だけども確かなカタルシスを得ることができた。

「T2 トレインスポッティング」は、「トレインスポッティング」が好きな人だけを見据えて正面から全力で走ってきた作品だった。だからおれ思うんすよ。キャラクターのみじめさ、会話のテンポ良さ、音楽や映像のトリッキーさ、情報量の多さが好きな人は観てほしいし、もっと言うと、その中で「Choose Life」のフレーズに我が身を重ねたり、ラストシーンから得体の知れない感情の起こりを知ったりして今に至ってる人なんかには、絶対に観ない人生を歩んでほしくない。この作品を観て、ちょっと明日のことについていろいろ話したいです。

www.t2trainspotting.jp

「女子のやせ定食」完全再現GIGでおれがめちゃくちゃ痩せるよ(仮)

「女子のやせ定食」。料理研究家・金丸絵里加さんという方が出したレシピ本のタイトルにグッときたので、こいつを使っていっちょ痩せようと思う。

女子のやせ定食 (美人時間ブック)

女子のやせ定食 (美人時間ブック)

 

 この本は月〜金の5日間✕4週間分の夕食メニューを想定したレシピ集。炭水化物をなるたけオフにした高たんぱく&大量野菜の定食メニュー紹介するけど、まあ組み合わせとか気にせず好きに作って痩せてよという金丸の心意気が127ページに詰め込まれている。本書の冒頭で「『こんなにおいしくたくさん食べてダイエット?』と思うほどラクに楽しく体重を落とすことができますよ」とかぶいた金丸、信じてるぞ。

ということでもう木曜だけど、さっそく第1週「たんぱく質をとって代謝アップ準備の週」の1食目から始めたい。メニューはこう。

  • かつおのごま焼きゆずこしょうおろし
  • キャベツとわかめのしょうがダレ和え
  • ブロッコリーのおかか煮
  • トマトのみそ汁

そして結果はこう。

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・かつおのごま焼きゆずこしょうおろし

レシピに「刺身用かつお120g」とあるが、そんなサイズで売ってないので切り身の刺し身を手にスーパーを出て、キッチンに立ったときにそれがタタキの刺し身だと判明。なんやったら柚子胡椒も古くなって捨てたばかりということにも気付いたため馬路村のドレッシングで代用する。大根おろしも刺し身のツマに替わってもらった。

・キャベツとわかめのしょうがダレ和え

いつもあると思ってたのにシリーズ第2弾で乾燥ワカメ切らしてた。タレも「ちぎりキャベツの塩ダレ」というのが余ってたので味を変えた。

・ブロッコリーのおかか煮

かつお節も使い切ってた。おれいつもこうだ。

・トマトのみそ汁

この本は、レシピを紹介する前に「今週の買い物リスト」を提示し、まとめ買いさせた素材を5日間で使いきるというスタイルを提唱している。リストには確かにトマトが書いてあった。それをすっかり忘れたのでレトルトなめこみそ汁を飲んだ。

 

初日から大幅にアレンジを施してしまったけれど、まあ最終的に痩せるので問題はないだろう。金丸、おれのダイエット最後までちゃんと見ててね。

私なりの新生活応援フェア〜暮らしを彩ったキッチンのアレ達〜

春はあけぼの、明けない夜はなさげ。そんなわけで明るい未来の参考に、今まで生きてきた中での学びを共有したい。

「肉じゃが作れるとモテる」は幻想だった、けど

上京前に人生の先輩から「和食、特に肉じゃが作れるとモテるよ」ってありがたい助言をいただいた。モテたかったからガンガン作りましたね、「この人参フレッシュだ?!」って歯ごたえの豚汁を、芯のあるイカした肉じゃがを。結果はまあイタリアンとかスパイスなんちゃらみたいな舶来ごはんを挙げる人のほうが確実だった。作る場面に持ってくほうが重要だよって気付いたときにはもう別の流れで結婚できてた(過去形)。

でも和食を手にしていいなと思ったことはいくつもある。いわゆる茶色いおかずは調味料のバランスが一緒なんで応用が効き、いちいち日持ちしてお得。かつメシとして優しさに満ちてるから、身近な人が寝込んだときにすぐ雑炊だうどんだと出せると役に立ててよかったと思えたり、海外旅行でもこういう味付き粉末の調味料持参すれば現地スーパーの品で肉じゃがを作って安心できたりする。そんなこんなで、レシピだけでなく米のとぎ方とかいろいろな基礎も書いてあるこの本は未だに手放していない。

基本の和食 (オレンジページブックス―とりあえずこの料理さえ作れれば)

基本の和食 (オレンジページブックス―とりあえずこの料理さえ作れれば)

 

測れる器具で準優勝

これまでやらかした多数の料理事故のうち、「レシピに書いてある数字を守らない」は事故原因のトップだ。市販のレシピ本に書かれた時間と文量をおざなりにするとピンとこない味になるし、食べログのレシピも数字があやふやなものを候補から外したほうが成功確率高い。「小さじ1=5ml、大さじ=小さじの3倍」だけでも覚えて帰ってくださいみたいな気持ちになるくらい。で、和食は「だし汁300ml」とか、ワンカップ(200ml)以上の汁を測る機会が多い。なのでカップは200mlよりも上のものを使うのがお勧め。

パール金属 ENJOY KITCHEN 大きい目盛 耐熱計量カップ 500ml 【日本製】 C-4742

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目盛りは鍋にも付いてるものがある。雪平鍋をはじめ、そういうものをストックしておくと袋ラーメンとかを作るときなんかにも数字がわかってラクだ。

とにかくジップロック大量買いで

使わないときは重ねておくことで省スペースになるジップロックの箱物には本当に世話になってきた。特にスクリューロックはフタをすれば汁物でも漏れないので今も弁当などで大活躍している。ジップロックコンテナは最近新しくなって耐久性が、みたいなことが指摘されているけれどスクリューロックだけはおれたちを裏切らない。容量がバリエーションあって、各々の胃袋に適したサイズを変えるところもありがたい。

ジップロック スクリューロック 保存容器 473ml (2個入)

ジップロック スクリューロック 保存容器 473ml (2個入)

 

ベランダハーブ菜園ことごとく滅ぼしマンの反省

のびやかな気持ちで西友とかに足を踏み入れた春の日。入り口手前で100円200円のミント、バジルなどなどが売られている。日差しの下で小さき緑は美しく、しかも安い!って具合に発熱して私は3年に一度くらいのペースで購入し、毎回それらを夏前には皆殺しにした。収穫量はそれほどではなく、ちみちみしたケアが必要で、虫にもやられる。「いいことなんて、1つもなかった…」と安くてデカいプランターの処分に困る暮らしを何度繰り返したことか。

そんな感じで、ベランダでハーブみたいなのはほとんどやめておいたほうがいいのだけれど、ローリエ(月桂樹)とシソ(大葉)だけはアリ。ローリエは雑に扱ってもほとんど枯れず、毎年春になるとしっかりと葉を増やしてくれる。コンソメスープとかカレーライスを作る際に一枚ペロッと入れておくだけで洋風の滋味が出るので、毎年お世話になる(ただし花屋に並ぶものは葉を手でこすっても香りがつかないくらい弱く、楽天とかきちんとしたハーブ屋で苗を買うほうが無難)。一方のシソは春〜夏の期間限定だけれど、水だけやってりゃ東京のスーパーだと5枚100円みたいになってる葉がワッサワッサ出てくるので使いでがある。毎年シソは1つ2つ買ってくるようにしている。

フライパンを鉄製にする理由が見当たらない

10年くらい人並みに自炊してきた中で思うんだけど、やっぱり家庭用コンロで鉄パン使う必要性ってあんまりないんじゃないだろうか。「火の通りが違う」というのはもっともだけれど火加減は難度高いし、毎回油になじませたりのケアも大変だし…テフロンのものを数年ペースで使い変えながらのほうが精神衛生上いい気がしている。

掃除はビャーッもしくはシュッ

キッチンは掃除が本当にめんどくさい。こまこましたものをどかした先に油汚れとかがあったりなんだり…ベターライフでおなじみ「&Premium」で「ゴトクは毎日洗う」とか書いてあって「そんなの丁寧な暮らしすぎる無理!」て思った日もあった。いろいろ試した結果、掃除は粉と泡で放置という方向で進めさせていただいてる。なんでもやんわり吸い込んでサラリと拭き取れる重曹に、

カネヨ石鹸 マルチクリーナー 重曹ちゃん 粉末 1kg 計量スプーン付

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排水口がヌメったり臭ったりする前に泡ハイターをぶっかけて放置。これだけでだいぶラクだ。重曹は油の多い料理のあとにも使える。

キッチン泡ハイター 台所用漂白剤 ハンディスプレー 本体 400ml

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もし年季の入ったキッチンだったら、 排水口のゴミ受けはステンレスに変えておくといいかもしれない。それまでネットを付けて定期的に交換していたけど、泡ハイター後に水で流せば残ったゴミがねばりつかないのでゴミ袋にポイッとやれる。

Belca 流し用ステンレス浅型ゴミカゴ 135タイプ SP-202

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ケトルなしで生きない

最後は最近の暮らしの中で知ったもの。初めて電子ケトルというものを触ったら手放せなくなってしまった。「別にコンロもやかんもあるしな」と思っていたけれど、程よいサイズで手軽にお湯のラクっぷりを知ったらもう手放せない。もう離さないぞ。

 私からは以上です。よろしくお願いします。

アーティストとの適切な距離感考2、またはANOHNIとの文通

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ANOHNI(アノーニ)というアーティストがいる。先日、新作PARADISE」をリリースした。Apple Musicなどで6つの収録曲を聴くことができるんだけど、内容はビョークの「Homogenic」をよりシリアスにして、社会的なメッセージを詰めたらこうなるのだろうか、といった感触。で、本作のリリースにあたってアーティスト本人がこんなメッセージを発表した。

「『PARADISE』は7曲入りの作品です。本作の最後のピースとなる『I NEVER STOPPED LOVING YOU』を聴きたければ、あなたが何を案じているのか、もしくは未来にどんな希望を抱いているのかを書いてこちらにメールしてください」

アントニーの変容

ANOHNIは、アントニー・ヘガティのソロプロジェクト。00年代にはAntony & the Johnsonsという名義で親しまれていて、そっちは生々しく人間美を追求したアートワークの通り、感受性つよつよリスナーを根こそぎ掻き乱していく超絶美メロと中性的な声が特徴的な“うたの人”だった。

www.youtube.com

そんな彼女がANOHNIと名乗り、アルバム「Hopelessness」を昨年リリースした。歌詞は愛とか恋とかラララララをそのまま書くではなく、社会への問いかけを隠さないストロングスタイルに変形し、楽曲もメロディ追求のクラシックなものではなくて電子音でぶん殴るっていう格好に化けた。

「音楽に政治を持ち込むなよ」原理主義者であり、かつアントニーズのいちファンである私としては、彼女のメタモルフォーゼがアンバランスで、いびつに感じた。めちゃくちゃイヤだった。

そして2017年3月になってANOHNIはいきなり新作「PARADISE」を放つ。アントニー含む9人の顔をスクエアに並べたジャケットは不穏で、楽曲は当然社会的…というかドナルド・トランプと彼らがもたらす男性至上主義に対するバッキバキにアゲンストな感情をたっぷり反映させた、より輪郭のしっかりしたメッセージ作品になってる(詳しくは下記声明文をご覧ください)。

www.facebook.com

文通の行方

Apple Musicを通して聴いた「PARADISE」の6曲はどうしたって美しくて、どう聴いてもうるさく感じた。だもんで最近は聴き放題サービスにも恵まれているし、もともと好きだったチェンバーな楽曲はこれまで通りルーファス・ウェインライトにまかせていこうか…みたいな気持ちにもなった。

しかし「私の音楽があなたにどんな影響を与えたとかそういうのはいらない。あなた自身のことにだけフォーカスして書いてください」とすら書くANOHNIのメッセージは外国語ながら何かの切実さを感じずにはおれず、最終的に自分がずっと思ってきて今も考えてることをありのままに書き、投稿した。チャットツール中心で仕事する人間としては、メールを、しかも外国のアーティストに書くという行為がすごく神聖な行為に感じられた。それから数日して、私はメールを受信した。

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受信トレイにこう出てくるの、スゲーびっくりしませんか…!

まあメッセージは当然ながら個別のものではなく「数千ものメッセージ、ゆっくり読んでるやで」から始まる送信者すべてに向けてのものだった。でも、彼女は今どんな言葉が寄せられているのかという説明をしたり、その中でも特に虐げられている人々の声に言葉をかけたりしている。文面には呼びかけのときと同様に彼女の真摯な言葉があった。

そんなことよりも肝心の曲だけれど。最終曲「I NEVER STOPPED LOVING YOU」は「これを聞かせなかった理由とはァ〜〜〜〜????!」とアンちゃん鬼詰め待ったなしなほど、信じられないほど、特段に、美麗いだった。「PARADISE」の6曲を通り越えた先にある、とどめの一撃にふさわしいエンディング曲。もうこれを体験してしまった以上、Apple Musicのやつは「Champagne Supernova」抜きのoasisのセカンドです!みたいなやつ。この曲があってはじめてシリアスな6曲の意味が明らかになるような、そんな感じです。こんなことがあるのか…!

著作者とのコミュニケーションを介した音楽体験

改めましてこんにちは。先日「最近のアーティスト近寄りすぎなんだよ!」とツバを飛ばした本人です。

biftech.hatenablog.jp

関わりを持つことで作品を作品として聴けなくなる恐れがあるのと、まあそれは建前として実際は見つめ合うと素直におしゃべりできないっていう性格上の深刻な不具合のせいで、私はいちリスナーとしての姿勢は崩したくないと思っている。そんなことを先述に込めたつもりだ。でもどうだ。早速ながらANOHNIとの“コミュニケーション”は、正直ちょっと「何か新しいフェーズに向かっているな…?」とドキドキしてしまいましたサセンサセン。

欧米では「リスナーがメアド登録とか一手間かけると楽曲を無料提供」ってけっこう多い気がする。要は「楽曲で小銭を稼ぐより、採取したメアドとかをメルマガ経由の物販とかさらなる実りにしていこうよ」っていうザ・Webマーケティングの手法のやつ。私の実体験だと2009年にFatboy Slimがアルバム「Palookaville」の先行曲として「Slash Dot Dash」の登録&無料ダウンロードがあった。あと、これはライブの話だけど私が2012年に「SXSW」に行ったときは無料ライブのほとんどが事前登録制で、帰国後にメルマガ掃除が面倒だったのをめちゃくちゃ覚えてる。こちらも大人なので、二次利用はぜんぜんオッケーです。

ANOHNIとの件も、上記のような二次利用の素材を提供した格好だ。彼女は我々のメアドと声を吸い上げた。そしてそれは、彼女による次の何かに変わろうとしている。英文メールをまだちゃんと読みきれてないんだけれど、どうもそうらしい。その点ではANOHNIのチェーンはマーケのそれとはかなり性質が異なっている。そしてそれは受けてであるこちらもそう。

ライブのMCでよく「お前らの声がオレ達をもっともっと熱くしてくれるんだァーーーッ!!(※TAKUYA∞さんの声あたりで再生してください)」みたいなのがある。わかっちゃいるけど、私はその言葉を聞いてやっぱり「こちらもーーー!!」となる。ANOHNIとの文通はそれと同じというか、いや、受け手としてはより実感を伴って「自分がアーティストの血肉になれたのかしら」という共犯者のうれしさを得られた形だ。

ANOHNIの今後に注目したい。自分の送ったものがどういう形になって凱旋するのか、めちゃくちゃ気になってる。幸いなことに「PARADISE」の7曲はこうして当分聴ける良作に仕上がってしまったので、それをしっかり聴きながら、私は全力で待機する所存だ。

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参考:ANOHNIオフィシャルFacebookページ